先日、新聞記事でコンビニ業界がついに10兆円産業に。
内セブンイレブン全店売上が4兆円でシェア40%。
ちなみに百貨店業界は11兆円をピークに現在は6兆円産業。
この様に企業経営には浮き沈みがつきものだ。
産業全体が沈む不況があれば、個別企業が苦しむ業績低迷もある。
それに合わせて不可欠なのがリストラだ。
今、我々アパレル大手企業でリストラ旋風が吹いている。
400から500人規模の人員削減に向け動いているようである。
リストラによって物品を捨てても痛みは生じないが、人は違う。
人をリストラするのは、人事部門にとって最も苦しい仕事であるが、やらねばならない時がある。
しかし、間違った対処をすると、その後の成長や競争力の維持にマイナスの影響を起こす。
リストラには、段階があり最初のステップは、間接コスト削減に向け収益を生むラインに配置転換。
次に報酬の削減。先ずは賞与、次に給与に手をつける。
それでも火が消せない場合に初めて雇用調整という人員削減。
その際に大事なのが納得感。そこでカギを握るのが評価システムでの日々のフィードバックが不可欠。
一方で注意しなければならないのが新規採用。
これを抑制すことで年齢構成がいびつになり、
後輩指導する機会が若手から奪われ管理職としてのスキルが身に付かない。
また、教育費の維持。次なる回復に向けた人材育成は重要である。
その上で、経営は今後の再生ビジョンと成長戦略を描き提示し、
人事部門は社員のリテンション(社外流出防止策)や組織のパワーアップに向け
現場と経営の橋渡しが最大の人事のあり方と考える。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)