日本企業の多くは「人が財産」だという。
しかし、どれだけ人材の資産価値があるのかをアピールする企業は多くない。
これから組織内に高い能力を持つている人材の見える化指標が求められる。
今までは、
「能力の総量」やそれを産む為にかけた「投資額」、育成の「取り組み内容」を投資家に説明してこなかった。
リーマンショック以降、欧州の機関投資家を中心に「売上・利益を主体とした短期的な財務情報だけでなく、
非財務情報を含めた長期指標も重視しようとする流れがある」との記事がありました。
これは短期指標だけで企業経営の質や将来性を分析するには限界があるとの認知が広まり、
長期的・持続的な成長を検討する指標として環境への対応、社会への配慮、
ガバナンス(企業統治)という3つの要素が注目を集めている。
こうしたなか、企業の情報開示内容に変化が出てきた。特にガバナンスが意識され、
企業統治の体制が企業の将来に影響を与えると考えられているからです。
この点は、最近の「東芝の事件」が物語っている。
特に人材に対する投資や取り組みを開示する企業が出始めている。
人材育成の仕組み、教育研修費、研修への参加人数などが主な内容。
大事なのは、このような人材投資が企業価値にどう結びついたかが重要であり、
企業はプロ育成に取り組む投資により企業価値を高めることがより求められる時に来ていると考える。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)