店舗退店が続く中、益々既存店舗の生産性が問われている。先日雑誌記事に生産性を図る指標の一つに「販売効率×保守効率」が記載されていた。
販売効率は㎡当たりの売上、保守効率は一人当たりの売り場面積を表す。具体的にユニクロの㎡当たり売上は102万と高く、一人当たりの売り場面積は31㎡で一人当たり売上が3162万。良品計画は㎡当たり売上が71万で一人当たり売り場面積36㎡から一人当たり売上が2556万。ユナイテッドアローズは㎡当たり売上は159万で一人当たり売り場面積が22㎡から一人当たり売上は3500万。
以上の3社は国内小売りでは生産性の高い企業である。販売効率を上げるにはMD計画、商品の回転率、OMO戦略が課題である。一方の保守効率アップは、売り場面積の拡大が即効性だが、品揃え、回転率からは販売効率がダウン。よって業務効率を上げる打ち手として曜日時間帯別に適正な人時量を配置させる。販売額、入店、買い上げ客数、入荷・品出し等の必要作業量に応じてダイナミックに人員配置を行う。2点目は入荷、再編集業務は時間を定めて朝夕に集中させる。3点目は入荷検品、棚卸のICタグ導入、在庫管理からの陳列フェイスのMD決めにより接客販売に集中。最後にレジとフィッティングルームとストックルームの作業動線の最短化による効率化を図る。
いずれにせよ今こそ購買率、客単価を上げるために接客に専念できるサービス体制が求められ、店舗環境改善と社員教育への投資を行うことが高付加価値企業として生き残るのではないか。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)