先日、2017年7月の完全失業率が2.8%との発表があり、労働市場はますます売手市場。過去の入社年次で「社員人口」が最も多いのは、1989年から92年までに入社したいわゆる「バブル世代」。一方、ぐっと少なくなっているが、95年前後と2003年前後の「就職氷河期世代」。この「バブル世代」が今まさに50歳前後で管理職の中心になっている。そのため、特に40代前半の社員が割を食っており、80年代後半には40代の管理職比率は6割近かったのが、現在は3割台まで下がってしまっている。バブル世代の人員が多すぎるため、ポストが極端に不足しており役職定年や出向政策でポストの帳尻を合わせている。逆に転職市場では「就職氷河期世代」の30代半ばから40歳の人材ニーズが多くここが売り手市場である。新天地で地力を試す判断が自身の将来の決め手になるであろう。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)