10月1日に2015年新卒内定式を終え、来年よりまた新しい人材が我々の仲間として入ってくる。
企業も各社それぞれの採用基準を持って採用戦線を戦ってきたと思う。
この企業が求める人材像にも時代ごとに流行り廃りがある。リクルート社の調査から観るとすべての時代に登場する積極性・創造性・バイタリティ・実行力・意欲・成長志向は時代を超えた普遍的な人材像を表す。1980年代後半はチャレンジ・やる気・不屈の精神と精神論を示す言葉が多い。2000年以降は専門性・自立心・変革などが目立ち、実際に「何をなすか」という実績重視への変化を反映している。1970年代から2000年の30年の流れは学業成績・基礎能力・研究心が目立ち200年以降は目標を立てて実行・好奇心が取って代わる。
これは学業成績・基礎的な能力といった「素質」のある人を採用して育てることから、自ら好奇心を持って目標に取り組む「姿勢」を持った人材を重用するようになったことを反映している。これは長期安定勤務への適性からから即戦力になる可能性への変化と言えるのかと思う。
この保有する能力から目標に取り組む姿勢を重視する流れは正しいのだろうか。
要は地頭から行動特性か。もう一つ大事に考えられるのは、環境適応力すなわち自身の目的意識を礎に、変化や刺激を求め、新しい仕事や課題に積極的に向き合い、課題を常に自分の課題としてとらえ、自律的に解決しようとする当事者意識を持って目標に対して達成していく環境適応力が重要である。
これは経験を重ねる中で熟成される主観であり、自身の価値観に繋がる能力の体幹といえる成長性に影響を与える重要なものと考えられる。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)