厚生労働省が27日発表した2月の有効求人倍率は1.15倍。
これは22年11ヶ月ぶりの高水準だった。
また完全失業率も3.5%と改善して人材を囲い込む動きが激しくなってきている。
また、2015年春の労使交渉も政府からの強い要請を背景に賃上げに踏み切る企業が大幅に増えた。
雇用情勢の改善が賃金上昇に点火すれば、家計の所得増を通じ個人消費が増え、需給ギャップが改善していく。
このような景気回復傾向から消費市場では、
2月の百貨店全国売上高によると前比1.1%増と11ヶ月ぶりのプラスになった。
昨年4月の消費税増税後では初めてだ。
3月前半までは、昨年の駆け込みピーク月からは10%減であるが、2013年3月比較では10%増えている。
また、百貨店の売上の2割を占める婦人服は、2.8%増と5ヶ月ぶりにプラスだった。
ただ、押し上げ要因としては訪日客によるインバウンド消費や富裕層による高額品需要が目立つ。
この様に追い風傾向の中で一方、
我がアパレル各社の2015年決算は減益企業が目立つことが予想されるであろう。
ここで各社、中長期視点の事業理念に基づき特に「ボリュームゾーン」に向けた業態開発、商品開発、地域性、
価格、品質、接客サービス力等の独自性ある立て直し策を図り、
我がファッション業界に新たな人材需要の活性化を期待したい。
「メイド・イン・ジャパン」頑張れ。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)