物価高に対応しようと基本給を引き上げるベースアップを実施する企業が相次いでいると。企業側は優秀な人材つなぎ止めに賃金増が必要と判断したようである。
連合の2022年春季労使交渉で賃上げ率(定昇プラスベースアップ)で2.07%。大塚商会は7月よりベア1万円増、ディスコは2万円賃上げ、鳥貴族は1万円賃上げ。大幅な賃上げ目的は、人材のつなぎ止め以外に急速な物価上昇である。
直近の7月に物価は前年同月比3.1%上がり家計負担が年間約10万円増と試算される。長くデフレ下にあった日本は売り上げが伸びにくく、賃上げが進まないことで個人消費の足かせになり、経済が停滞する悪循環になっていた。
(アベノミクス対策)この10年の賃金伸び率は7%でアメリカ30%増、ドイツ19%と比べ伸び悩んでいる。23年春季交渉で物価上昇を上回る賃上げが消費意欲を搔き立てファツション業界への弾みを期待したい。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)