最近、男性が熱心に子育てに取り組む姿をよく見かける。
厚生労働省の2023年度調査によると育休をとった民間企業の女性は80%台が続く一方で、男性の割合も30%と2022年比で13%増え、過去最大の伸び率となっているようだ。
2022年に「産後パパ育休」制度を始め、通常の育休とは別に、出産後8週間以内に男性が最大4週間取得できる内容である。背景に女性に育児の負担が偏りすぎているとの問題意識がある。政府は今後、男性育休取得率の目標を2025年に50%、2030年に85%と掲げている。
また、育休の取得期間は、育休をとった女性の64%が10ヶ月~18ヶ月未満だったのに対し、男性は1ヶ月未満が58%を占め、10ヶ月~18ヶ月未満は3%にとどまる。女性のキャリアを止めないために男性の取得期間を延ばし、男性の意識を高める工夫が大事になる。男性の育休取得率の高いスウェーデンは、父親だけが給付金を受け取れる期間がある。この間は父親が一人で育休を取り母親が仕事をする。これからの人手不足が深刻な状況から優秀な女性のキャリアを止めない制度作り等の働きながら育児ができる社会を目指したい。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)