転職市場でアパレル業界の年収が高騰しているようだ。特に店舗販売員の年収が最高値を付けた。
人材サービスのエン・ジャパンによると転職求人情報に掲載されたアパレル業界の募集時年収(中央値)は8月に340万1000円で過去最高を更新。前年同月比で14万円(4.3%)上昇し、コロナ前の19年8月比で37万4000円(12.4%)高となった。
コロナ禍でアパレル各社はECに注力し競争が激しくなっている。また自社にしかない強みを発揮する場として、リアル店舗の価値向上が求められている。
今のZ世代は「ファツションは自分の見え方そのものだから店舗でしっかり相談して買いたい」から単にブランド品というより自分に似合うかを重視する。膚や瞳の似合う色を導く「パーソナルカラー診断」や骨格から似合うファツションを判断する「骨格診断」が流行している。
これは「インスタグラム」など自分を発信するツールが増えるにつれ、自分の見え方に対する意識が高まっている。これまでの均一的な接客スタイルからより提案力の増した接客がリピーターを育て上げる力が期待され、自身の年収アップに繋げられる。その為に企業側は教育投資を増やすことは言うまでもない。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)