アパレル展示会はどの時期に開催されることが多いのでしょうか。また、展示会から販売までは、どのようなスケジュールで進んでいくのでしょうか。ひとつひとつ見ていきましょう。
1. アパレルの展示会
ファッション業界では、次のシーズンに展開する商品をバイヤーやプレスにアピールし、受注をする商談の場として、定期的に展示会を行っています。国内外の代表的な展示会をご紹介しましょう。
日本:
●JFW-IFF(JFW インターナショナル・ファッション・フェア)
繊研新聞社主催のアジア最大級のファッションビジネスの合同展示会。1月と7月の毎年2回開催。
●rooms(ルームス)
日本で最も早い時期に行われるファッションを中心とした合同展示会。2月と9月の年2回開催。
●ファッションワールド東京
日本最大級のファッション商談展で、春と秋の1年に2回開催。
●PLUG IN(プラグイン)
繊研新聞社主催のファッション・雑貨・ライフスタイルの展示商談会。3月と10月の年2回開催。
●manicolle tokyo(マニコレトウキョウ)
ニューブランドや、新進気鋭のクリエイター系ブランドが出展するファッション系の合同展示会。2月と9月の年2回開催。
●JUMBLE(ジャンブル)
優良ブランド、メーカー、輸入代理店が集まるファッションなどの合同展示会。出展ブランドは公募の形をとらず、毎回テーマに沿って出展ブランドをセレクト。出展企業は90社を超え、約200ブランドの商品が並ぶ。3月と9月の年2回開催。
海外:
●ミラノ・コレクション(イタリア)
メンズとレディースそれぞれ夏と冬の年2回ずつ開かれる服飾ブランドの新作発表会。
●ピッティ・イマジネ・ウォモ(イタリア)
1月と6月に開催される、世界最大級のメンズプレタポルテの見本市。
●プレタポルテ(フランス・パリ)
世界最大の高級既製服展示会で、パリ・コレクションのこと。3月に秋冬コレクション、10月に春夏コレクションが2週間前後の日程で開催発表される。
●MAGIC Marketplace(アメリカ)
メンズ、レディース、フットウェア、アクセサリー、キッズ、生地・副資材の各カテゴリーが集まり、年2 回(2月、8月)開かれるアメリカ最大規模の総合ファッション展示会。
●ロンドンファッションウィーク(ロンドン)
「才能ある若手デザイナーの宝庫」である展示会。年2回開催。
2. アパレル展示会とその後のスケジュール
国内のアパレル展示会は、春夏・秋冬の年2回の展示会を行うことが一般的です。それぞれ、時期は5~6月に秋冬展、9~10月に春夏展があり、販売の約半年前に商品をお披露目します。しかし、レディースの場合は、年に4~6回の展示会が開かれることも多く、卸メーカーならば、年に8回という場合も。また、海外のアパレル展示会は秋冬展が1月から3月、春夏展が6月から8月に行われます。
展示会には基本的に展示サンプルしかなく、その場で受注を取ったのち、生産ラインに乗せるプロセスになります。実際にその商品が届くのはメーカーにもよりますが、1か月後~半年後で、商品が届いた際に納品書が添付されており、納品日に対して支払いが発生します。
なお、展示会の日に注文を受け付けるとは限りません。むしろ、後日電話やメールでオーダーするか、改めて商談の場を設けて受注することがほとんどです。
基本的に、展示会で注文した商品が納品されたら、すぐにショップで販売することが可能です。展示会から販売までは約半年かかるというのが一般的なスケジュールでしょう。
原則、アパレルの展示会は春夏・秋冬ごとに、年2回行われますが、時期や回数はメーカーによってさまざまです。また、展示会はあくまでもサンプルの段階であり、商品になるかどうかはまだ決まっていないため、展示会の場で受注が少なかった商材は生産中止になることもあるようです。