デザイナーの仕事内容

- アパレル業界ニュース -
2014年08月04日

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華やかだけど職人!トレンドを形にするアパレルものづくりの根幹

アパレルのデザイナーは、洋服を企画・デザインして世の中に送り出す仕事です。
ブランドの方向性、トレンドから服のコンセプトを生み出して企画し、デザインして形にします。

デザイナーとはとても華やかな職業に聞こえますが、実際は深い専門知識と技術が必要な、いわば職人。

デザインの際には、素材やシルエット、コーディネート方法、どうしたらお客様の心をつかめるか、など様々な角度からイメージを膨らませてデザイン画に落とし込まなければならないので、個人の発想力、トレンドを分析して形にする力など様々な技能が求められる、専門性の高い職人並みの職業です。

アパレルデザイナーのおもな仕事の内容

・服のコンセプトの立案
・デザイン画作成
・素材の選定
・型紙作成の指示
・仮縫い
・仕様書・指示書作成
・サンプルチェック
・工場への生産の指示

シーズンのはじめは、そのシーズンをどんなコンセプトで服作りして行くかを決める企画から始まります。
ブランドの企画チーム(デザイナー、MDなど)が集まって、ブランドが打ち出して行きたいイメージを、写真やデザイン画にまとめてボードやマップにします。
シーズンのテーマ、カラー、どんな服を作るか、コーディネートなどをまとめます。

ボードにはイメージ写真やデザイン画の他、生地やボタンなどの小さなサンプルをピンで留めたり、全体的なイメージから、それぞれの服の質感・柄までもが分かるものをまとめます。
各シーズンのファションのトレンドは、全体に流れる雰囲気の他、色、柄、素材感などさまざまな要素によって成り立ちます。
” アフリカ風の植物柄プリント”, ” 生成りのレース生地”, “汚れた動物風フェイクファー”など、そのシーズンを代表するようなものを貼付ける事によって、イメージだけではなく、実際の触った感じまでが分かるすぐれもののボードです。

コンセプトが決まると、服のデザインの詳細を決め、デザインにぴったりな素材選定をします。
ここがデザイナーの本領発揮。
トレンドを織り込んだシーズンテーマを表す服を、ブランド独自のカラーに味付けして形にするのです。
他のブランドとは差別化して、独自性を出しつつ、かつ売れる服をデザインする事が要求されるため、デザイナーの個人の力が花開きます。
素材選定もかなり難しい作業。ここでも深い専門的知識が求められます。服のシルエットや雰囲気にぴったりの生地を探す訳ですが、値段が予算にはまって、色落ちや強度などの品質がばっちりの素材を探す作業は一苦労。
素材専門の担当者がいるブランドまであるほどです。

デザインが決まると、いよいよ服が形になる作業に移ります。
パタンナーへ型紙を起こす指示を出し、上がって来た型紙をもとに仮縫いをします。
実際に着た時のシルエットや着心地、着脱のしやすさや、ポケットやボタンの位置など細かく確認し、型紙の修正指示を出します。
この段階で最終製品の出来が決まる非常に大事な作業。入念に型紙を完成させます。

完成した型紙をもとに、製造の指示を書いた仕様書を起こし、縫製工場にサンプル依頼をします。
時には何度かサンプルを修正し、量産の製品の指示を出します。

生産中も縫製工場や、生地メーカー、ボタン等の付属メーカーなどと細かいやりとりを繰りかえし、量産品の最終チェック後、いよいよ完成品として店頭に服が並びます!

企画段階から商品が店頭に並ぶまで、デザイナーは長い時間をかけて服を世に送り出します。商品が良く売れた時の喜びは他にかえがたいものです!