物流管理に必要なスキルとは
アパレルの物流管理の仕事は、出来上がった商品が工場や倉庫からショップに届くまでの行程を管理する仕事。入荷、出荷の手配や輸出入の手配全般を担当します。
物流全般の知識のみならず、アパレル業界や商品に関する知識も必要です。日本で生産される商品の場合、商品や生産地の特性を考えてどのように出荷したら効率よいかを考え、クイックに対応する事が重要です。海外生産の場合も、海外の生産地の倉庫から日本の港や空港、倉庫や店舗まで、いかに低コストで効率の良い出荷ができるかがポイントとなります。
また、日本・海外に関わらず商品の入出荷にはトラブルがつきもの。雪や台風など天候不順で商品が届かないことなどは多々あります。そのときに、他の部署とも連携して素早くそのトラブルへの対応能力が必要です。
正確さもアパレルの物流では重要なポイント。洋服は色、サイズなどが細かく分かれており、チェック項目が沢山あります。また、出荷の内容が店舗毎に少しずつ違ってくるので、それらを納期通りに入出荷させる正確さが求められます。
コミュニケーション能力もアパレルの物流では重要です。社内だけでなく、出荷業者や海外取引先との連絡も多く、無理なお願いをする事もあります。
海外との取引がある場合、英語力や貿易実務経験は必須でしょう。
物流管理に役立つ資格、検定
■ ファッションビジネス能力検定
http://www.fashion-edu.jp/bis/bis.html
日本ファッション教育振興協会が実施する検定で、アパレルの商品企画、生産・流通のビジネスについての知識や、アパレル商品企画での造形知識・技術について、ファッションビジネスの幅白い知識を評価する事を目的としています。
1級〜3級の3段階あり、2、3級はマークシート方式で出題内容は「ファッションビジネス知識」と「ファッション造形知識」の2科目で構成されています。1級は記述および選択式の試験で、出題内容は「マーケティング戦略」、「マーチャンダイジング戦略」、「流通戦略」、「マネジメント知識」、「ファッションビジネス知識」に分かれます。
1級のレベルは教育機関などでファッションビジネスに関する専門教育を2年以上履修し、卒業後アパレル・リテール企業で実務経験を5−6年積んだレベルです。
試験は2、3級では年に2回全国の試験会場や教育機関で実施され、1級は年に1回東京会場でのみ実施されます。
■ 物流管理士
http://www.logistics.or.jp/education/course.html#clm
日本ロジスティクスシステム協会が認定する資格で、「物流管理士資格認定講座」を修了し、所定の試験に合格すると「物流管理士」と認定されます。
物流管理者および物流技術者に必要とされる物流・ロジスティクス全領域にわたる専門知識およびマネジメント技術を体系的に習得した、物流・ロジスティクスのスペシャリストの育成を目的としています。
■ 国際物流管理士
http://www.logistics.or.jp/education/course.html#clm
日本ロジスティクスシステム協会が認定する資格で、「国際物流管理士資格認定講座」を修了し、所定の試験に合格すると「国際物流管理士」と認定されます。
グローバル展開に不可欠な国際物流スペシャリストを育成する事を目的としています。
■ 貿易実務検定
http://www.boujitsu.com/
日本貿易実務検定協会が実施する検定です。
貿易実務のエキスパートとしての能力・知識を客観的に測ることを目的としています。
貿易の初歩的な経験、知識レベルのC級、B級、準A級から、高度な経験、知識レベルのA級の4段階で構成されています。