「働き方の複線化」

- コンサルタントの独り言 -
2015年04月27日

最近企業の人事コースとして、「グローバル(G)」「ナショナル(N)」「ローカル(R)」という3つのコースに分化していく傾向にあるようである。

G社員は世界の各グループ企業を統括し、グローバルヘッドクォーターが該当。N社員は日本全国に転勤する可能性があるのに対し、R社員は勤務地域が限定され、短時間勤務も認められる。また、我々の業界では有期雇用で働くディレクター・デザイナー・パタンナー等の専門プロ人材はブランド事業のオペレーションにおいて益々欠かせない存在になってきている。昨今の顕著な人材不足の影響で販売職中心に地域限定社員という名の「ローカル」コースも整備されてきている。

現在のヒト・モノ・カネ・情報が瞬時に国境の壁を越えて自由に往来するなか、どうやって企業が競争力を保っていくのか。その為に多様な人材が共に働き、切磋琢磨しながら新たな企業価値を生み出していくのがカギになると考える。「地域に定着して働きたい」「子育て、介護しながら働きたい」「在宅、短時間勤務で働きたい」「高度な接客サービススキルを持つ」等様々な条件・専門性を持った個々人が活躍できる企業風土が必要。このように多様な人材が働きやすい企業が生き残るであろう。

日々、転職面談で多くの方とお会いさせて頂きますが、まだまだ我々の業界は、管理職志向で自身の専門プロ領域を気づいていない方が多く、またG社員として国境を越えて活躍する社員は一握りに過ぎない。

企業発展に向けた人材育成プログラムが急務。

 

文/島崎淳 (Jun Shimazaki)