厚生労働省は中高年の退職予定者向けの人材バンクを創設すると本日の新聞に載っていた。
これは再就職支援を手掛ける産業雇用安定センターに転職を希望する人の経歴などの情報を登録し、経験豊かな人材を必要とする企業に紹介する。また、高齢者が働きやすいよう、力仕事を軽減する機械を導入する企業向けの助成金制度も拡充する。
内閣府の調べでは65歳を超えても働きたいと考える人の割合は5割を占める。
登録対象は定年が近づく50代が主体。財務や技術面で深い専門知識を持つ人材が豊富で中小企業などへの再就職を促して人材確保を支援する狙いもある。現役世代に比べ手薄だった高齢者の就職支援で誰もが働ける社会を目指すことが、政府の掲げる「1億総活躍社会」への実現に繋がるようである。
我々の業界も今年は大手アパレル企業の大リストラ年度であった。
業界としても専門技術者、販売職等の中高年者の活用形態を考えるべきである。
例えばおしゃれ感度の高い中高年スタッフによる安心感のあるSHOPでの接客販売。
クレーム対応のお客様相談窓口向けに専門人材の育成活用。籍を保障し異業種も含めた出向活用政策と単に固定費削減だけのリストラだけでなく、感度の高いベテラン人材の活用策を業界として考えることが夢と安心感のある産業に繋がることを期待したい。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)