昨年、経済産業省の「雇用関係によらない働き方研究会」で縦軸に専門スキルの高低、横軸に1社依存度の高低でフリーランスを4つに分類をした。右上は専門スキルが高く、1社依存度が低い。この領域は取引先を1社に限らず、自身のスキルを売って稼ぐプロフェショナルタイプ。一方専門スキルは低く、1社依存度が高い。これは単純作業がほとんどで、企業が安価な労働力として活用する内職タイプ。従来、日本で活用されていたフリーランスは、コストを低減したい単調な仕事、人事制度には入れられない仕事を任せる先が内職タイプのフリーランスだった。しかし、これから企業がフリーランスを活用すべき領域は、獲得しにくい高度で専門的なスキルを要求される仕事である。新しいことをやろうとするときには、必ず能力・スキルに足りない部分が出てくる。これを素早く調達することがフリーランスの活用である。日本企業の従来型雇用はいつでも、どこでも、どんな仕事でも引き受ける無限定正社員。このタイプの社員しか部下に持ったことのない管理職はいつでも、どんな仕事でも部下にやらせることができ、部下は拒否できない。ところがフリーランスは、いつでも、どこでも、なんでもやってくれない。管理職にとっては“使いにくい”ということになる。フリーランスに対し、格下扱いをしてしまう傾向にある。
今後、取り入れたいのは創造性と高度専門性をを必要とし、解のない課題に内部社員と共同で取り組むパートナータイプとして条件を提示すべきであると考える。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)