先日、新聞記事で「世界人口が2064年の97億人をピークに減少する」とあった。
これは女性の社会進出で世界が低出生社会に転換しつつある。一方、女性が大学で理系に進むことを親や教師が不安視する傾向があるようだ。
経済協力開発機構(OECD)が実施する15歳の国際学習到達度調査(PISA)では女子の学力は男子を上回る。25歳から64歳で大学などの高等教育を卒業した比率は女性が約41%で男性が約35%だった。
問題になっているのが、科学、技術、工学、数学分野での女性進出の遅れが目立つ。特に文系理系の選択を早く迫られる日本では「女性らしくない」という偏見が人生の選択肢を狭めている。文部科学省によると大学の理学部における女子生徒の割合は約28%。工学部に至っては約15%にとどまる。
内閣府が18年に各国の13歳から29歳の男女に調査で「自分自身への満足度調査」で最も高い米国の半分程度の低い水準。自分の現状や進む道を肯定的に捉えられなくなるのは、周囲の環境や何気ない言葉にも原因がある。最近の若い父母世代は男女のイメージに関係なく娘の受け入れ可能性を広げたいと思っているのではと思う。女性の社会貢献を考えると人生の初期段階で可能性が狭められることは専門分野の人材不足や賃金格差につながる。
今後、女性の社会進出を促進するためにも育児、家庭の仕事を夫婦対等で行い、より男性の育児休暇取得率が高まり優秀な男女からより適材配置から生産性が高まるのではと思う。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)