マッシュホールディングスが12月末までに米投資ファンドのベインキャピタルに株式を譲渡する発表があった。売却額は2000億規模。ベインは創業者の近藤社長が保有する全ての株式を取得し、売却後、近藤社長は4割程度を再出資して引き続きマッシュの経営にあたる。
2022年8月期の売上高が1000億円の大台を突破し、1023億となった。営業利益は98億円、営業利益率は約10%で高収益率を誇る。
今回の売却目的は海外の売上比率を現状の9対1から1対1に持っていき、3~5年後の上場後には国内と海外それぞれで売上高1500億円、全社で3000億を目指したい方針。課題として海外事業を100億から1500億円に短期間で伸ばすにはマッシュの経営資源では難しい点から海外展開実績のあるベインキャピタルをパートナーに決定したようである。経営権を全て譲渡する形態でなく課題の有る海外展開機能を強化するための目的が新しいスタイルと云えよう。
コロナ前の比較で30%の成長力がどこまで継続するか、成功例のない海外戦略の成果に期待したい。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)