2020年よりコロナ感染拡大により経済が大きく揺らぎアパレルの実店舗売り上げが減少し、無店舗のECサイト市場はどのように動いているのでしょうか。
アパレル市場全体としては、1990年の16兆円弱から縮小傾向で現在は10兆円規模で推移。2010年代からは下降がストップし、2020年よりコロナ禍で再びダウン。その中で2019年のアパレルECの市場規模は1兆9100億円。前比では108%、5年前からは150%成長している。市場全体に占める割合は約20%。全産業のEC化率が7%からファッション市場は活発な業界といえる。
実店舗はコロナ禍により商業施設の休業、時短営業を余儀なくされ、消費者も外出自粛が続き経済が冷え込む。数字的にも約40%売り上げを落とす。
かたや好調だったのが、ECでユニクロで832億、アダストリア405億、ベイクルーズ395億、TSI341億、ワールド329億と各社約20%成長している。今後もEC事業は追い風だが課題もあり若年層ターゲットブランドは少子化から減少傾向。ここは中国、アメリカ向けに越境ECへの拡大が予想される。
もう一つの課題は実店舗とECの連携。互いに食い合いのないよう実店舗スタッフのモチベーション維持策が大事。BEAMSの例で実店舗スタッフがEC商品の選定、紹介、コーディネート写真や動画コンテンツを投稿によりコンテンツ経由の購入率が240%増になり実店舗スタッフのモチベーションも維持されているようである。
このように実店舗とECのサービス役割を整備した企業が生き残るであろう。
文/島崎淳 (Jun Shimazaki)