芸能人やモデルのブログなどで度々登場するアパレルの展示会。展示会って一体何だろう?と思う方も多いことでしょう。また、一般人も参加できるものなのでしょうか?ひとつひとつ見ていきましょう。
1. アパレルの展示会とは?
アパレルの展示会とは、スタイリストや編集者、ライターをはじめとするファッションプレス関係者に向けて、次のシーズンの商品をお披露目したり、取引先やバイヤーに商品を見てもらい、意見交換をしたり、仕入れのための商談を行う場のことを指します。
基本的には、プレスやバイヤーがメーカーやブランドから招待をされるもので、一般消費者は招待されることはありません。ただし、展示会の前半や平日、昼間などは「プレスやバイヤー向け」で、最終日や土日は「個人向け」というケースもあります。ここでいう個人とは、主にモデルや上顧客のことを指します。上顧客とは、頻繁にショップを利用し、売上に寄与している一般のお客様のこと。ブランドによってはショップスタッフと良い関係を築いていると招待してくれるとこともあるようです。モデルは展示会に招待することで、ブログなどのメディアを通してブランドの紹介をしてくれるため、宣伝のために呼ばれることが多いようです。
なお、展示会では関係者向けの特別サービスとして個人オーダーすることができる場合もあり、国内ブランドでは定価の40%~50%OFFで手に入れることができます。ただし、あくまでもサンプルなので、多少のほつれや傷があったり、実際に届いた時にはディテールが変わっていたり、サイズが合わなくなっていたりする場合もあるので要注意です。
2. 代表的な展示会って何?
展示会には大きく分けて2つのタイプがあります。ひとつは、ブランドやメーカーが各自で行う展示会。もうひとつは、大企業から個人デザイナーに至るまで幅広く出展する合同展示会です。ここでは合同展示会について、いくつかご紹介しましょう。
●JFW-IFF(JFW インターナショナル・ファッション・フェア)@東京ビックサイト
繊研新聞社主催の日本を含むアジア最大級のファッションビジネスの合同展示会。主に、大手アパレルと有名ブランドが集積する。出展企業数は約650社、来場者数は1万8000人で1月と7月の毎年2回開催(2015年現在)。レディスウエア、メンズウエア、ベビー・子供服、インナーウエア、ペットウェア&グッズ、毛皮・皮革衣料、バッグ、シューズ、アクセサリーなどが出展。
●rooms(ルームス)@国立代々木競技場第一体育館
日本で最も早い時期に行われるファッションを中心とした合同展示会。主に、デザイナーブランドや中小の個性派ブランドが集積する。商品は、レディス・メンズウエア、デニム系アイテム、アクセサリー、周辺雑貨、アート関連など多岐にわたる。2月と9月の年2回開催。2015年には、500ブランド出展予定、18000人の来場見込み。
●ファッションワールド東京@東京ビックサイト
日本最大級のファッション商談展で、春と秋の1年に2回開催。2015年4月に行われた「ファッション ワールド 東京 2015春」では、世界25カ国、計410社が出展。国際バッグEXPO、国際シューズEXPO、国際メンズファッション展、国際アパレルEXPOの4構成でブースを分け、さらに店長・販売員向けのセミナーも実施。また、新企画として、テキスタイル系メーカーも展示を行った。
●PLUG IN(プラグイン)@渋谷ヒカリエ
繊研新聞社主催の上質でクリエイティビティ溢れる、ファッション・雑貨・ライフスタイルの展示商談会。3月と10月の年2回開催される。約150社の展示ブースが集まり、約5000人の来場者が全員順路に従ってすべてのブース前を通るスタイル。新人デザイナーの出展が多いことが特徴。
●manicolle tokyo(マニコレトウキョウ)@東京ビッグサイト
ニューブランドや、新進気鋭のクリエイター系ブランドが出展するファッション系の合同展示会。2015年2月には、マニコレ初出展の22社を含む、71社89ブランドが出展。2月と9月の年2回開催。
展示会は、基本的にはビジネスの場であり、一般人は参加することはできません。しかし、足繁くショップに通っていれば、そのショップで取り扱うブランドの展示会に参加するチャンスがあるかもしれませんね。また、アパレル関係者であれば、バイヤーやプレスではない、コンサルタントやコーディネーターでも参加できるケースがあるようです。どうしても展示会に行ってみたい!という方は、ぜひファッション業界にチャレンジしてみてください。