アパレル業界では、マーケティングプランナーという職種があります。マーケティングプランナーとはどのような仕事内容なのか、また、どのようなスキルが求められるのかという点について、具体的に見ていきましょう。
マーケティングプランナーの役割は?
アパレル業界におけるマーケティングプランナーは、主に、さまざまなメディアをとおして、売上拡大のための販売戦略を企画・立案し、実行する役割を担います。具体的には、紙媒体やウェブ媒体、テレビなどに広告を展開するために、広告に関するプランニングやメディアバイイングを行います。また、それに伴って、企業へプレゼンテーションやコスト交渉、ヒアリングを行ったり、予算の管理を行いながらプランニングを実行に移していきます。
広告以外にもさまざまな販促に関わる業務を担当します。たとえば、ノベルティを企画制作したり、DMやショップに置くポップ、取り扱いブランドのブランディングやプロモーションのための小冊子作りを行います。また、最近は、FacebookやtwitterといったSNSやメールマガジン、ブログ、スマートフォンのアプリを広告媒体として活用している企業も増えており、マーケティングプランナーがこれらの運用管理を担っている場合も多いようです。
アパレルマーケティングプランナーに求められること
マーケティングプランナーになるためには、どのようなスキルが求められるのでしょうか。
まず、”売れる戦略”を立案する企画力が求められます。日頃から「商品が売れるためには何をすべきか」、「売れる商品はどういうものか」という点について考え、情報を収集する、いわゆるマーケッターとしての感覚が求められます。また、「現在アパレル業界で流行っている商品は何なのか」「次に流行るものは何なのか」という点においても熟知し、ファッション業界やアパレル市場における情報収集能力や、トレンド感覚を持ちあわせておくことができれば、大いに仕事に役立てることができるでしょう。
次に、メディアバイイングを実現するうえで、企業に対してプレゼンテーションを行う必要があるため、高いコミュニケーション能力や交渉力があれば、より業務をスムースに行うことができます。企画書の作成にあたっては、PowerPointといったプレゼンテーション用のツールを使うため、ある程度のパソコンスキルがあれば便利でしょう。
メディアにおいて広告スペースの確保を行う場合、あらかじめ決められている予算の範囲内で、コストパフォーマンスの高いメディアバイイングを行わなければなりません。適切な媒体で適切な掲載タイミングをはかる企画力やスムースに進行管理を行うことができる生産管理能力があればよりプランナーとして向いていると言えるかもしれません。広告スペースを確保することができたら、コンテンツのストーリーを考えるのもマーケティングプランナーの仕事です。どのような視点であればお客様に効果的に訴求することができるか、どのような内容であれば広告媒体をとおして最大限のパフォーマンスを出すことができるかを考えながら、クリエイティブ作業を行っていきます。
なお、インターネットやスマートフォンの普及により、年々、ネット広告が増えつつあります。ネット広告は、どんどん新しい手法が展開されているため、マーケティングプランナーは、新しいサービスに興味を持ち、対応することのできる柔軟性が求められるでしょう。
最後に、これら広告媒体業務に伴い付随的に発生する、広告掲載商品の在庫の確保だったり、受注・出荷に伴う人員の確保を行うのもマーケティングプランナーの仕事です。
このように見ていくと、ダイナミックな業務から細かい業務まで幅広くこなすことのできるバランス感覚の良い人、また、新しいものがすきで、幅広く興味を持てる人がマーケティングプランナーに向いていると言えるかもしれません。
お客様目線に立つお仕事
マーケティングプランナーは、さまざまなメディアを使って自社のショップで取り扱う商品のブランディングやプロモーションを行います。すなわち、常に、お客様の視点に立ち、お客様が求めていることを考え、自らの業務をとおして客様に訴求していく仕事だと言えるでしょう。