トレーナーの仕事内容

- アパレル業界ニュース -
2014年10月29日

教育

スタッフを指導する教育係  アパレルのトレーナー

アパレル企業に就職するのは初めてで、どうしたら良いか分からない、スタッフの指導がうまく行かず、思うように売り上げが上がらない… そんな新人から、マネージャーなどの管理職まで幅広く社員の教育を行うのがトレーナーの仕事です。
近年顧客の趣向の多様化や顧客満足度、社員の満足度の充実への必要性から、トレーナーの需要が高まって来ました。社員をしっかりトレーニングし、自社ブランドのアイデンティティをお客様に伝えたり、レベルの高いカスタマーケアを取り入れたり、はたまた社員自身をブランドのファンになってもらうようなトレーニングを行って、お客様と社員がブランドの満足度を高めて企業としてのグレードアップをはかっています。
以前はそのような教育は人事が行うことが主流でしたが、現在ではトレーニングの部署を独立に設置して、専任のトレーナーを増やす傾向にあります。

どんなトレーニングをするの?

トレーナーの仕事は、トレーニングの内容作りと実施が主ですが、はたしてどんなトレーニングを実施するのでしょうか。アパレル企業では、接客やマナー講座などの販売職向けはもちろんですが、MDや営業職など様々な職掌の社員へのトレーニングが行われます。

トレーニングに力を入れている、あるアパレル企業を例に見てみましょう。
■新人研修
入社して間も無い社員の為の、オリエンテーションの研修です。その会社やブランドについての基本的な知識、会社がどこに向かっていて、どのような目標を持っているのか、売上の構成や商品についてなど、内容は多岐に渡ります。

■フォローアップ研修
入社して数ヶ月から半年ほどたった社員に向けての研修です。
入社してから数ヶ月、自分はどうがんばって来たかを振り返り、今後どうすべきか学ぶ研修です。自社ブランドの商品や、トレンドのレクチャーも盛り込まれます。

■販売研修
販売研修は、接客のスキルを上げるための研修です。商品別、お客様のタイプ別の接客シュミレーションや、クレーム対応などを学びます。
新人から店長クラスまで、レベル別のプログラムを設け、それぞれに必要な事項をトレーニングします。

■マナー研修
挨拶や言葉づかい、身だしなみなどの基本的なマナーから、売上を上げる為の、接客時の表情・態度などを研修します。
お客様とのディナーなどに備えて、テーブルマナーやワインセミナーなども組み込まれます。

■ブランドの歴史とDNA
ブランドが生まれたストーリーや、どのように育って来たか、また、ブランドの重要なDNAをレクチャーします。販売スタッフがブランドの代表として、ブランドの世界観をお客様によりよくお伝えできるように勉強します。
外資系の場合、本国で研修を受け、それを日本版に作り変えてトレーニングする場合もあります。

トレーナーの仕事の良い点、メリット

スタッフに教育する重要なポジションのため、多くの良い点がありますが、スタッフが成長することによる達成感はとても大きなものです。
また、人に教えるには膨大な知識が必要なので、様々な知識を得られることも良い点として挙げられるでしょう。
トレーニングの企画、実行方法は他の業界でも通用する貴重なスキル。転職にも有利でしょう。

向いている人

トレーナーはスタッフを教育し、ケアする立場。こんな人が向いているでしょう。
■リーダーシップがある。
■探究心がある
■物事を突き詰めて考える
■自信を持って自分の意見を言える
■批判的精神を持ち、現状の問題を定義して解決する
■人の話を聞ける

必要なスキル、能力

■プレゼンテーション能力
■アパレル、販売、接客に関する深い知識
■指導力
■現状把握能力