センスだけではなく、日々の努力が運命の分かれ道
バイヤーもアパレルの仕事の中では大変人気な職業です。
ブランドのコンセプトやシーズンのテーマに沿って、与えられた予算の中で、お客様を惹き付けるような、他とは差別化した商品を、適正な数量買い付けます。
適正に売れる商品を選ぶには、日々のたゆまぬ努力が必須です。
インターネットでのトレンドリサーチだけでなく、実際店舗に行って何が売れているかを調査、また、店員さんへの聞き込みも必要です。
また、買い付けしただけで終わり!ではなく、その商品が売れるように、店舗のスタッフへの商品トレーニング、売れてからのアフターケアにまで携わる場合もあります。
会社の形態によってバイヤーの仕事内容も変わってきますが、セレクトショップや百貨店のバイヤーは、さまざま展示会や生産元に出向いて商品を見て、バイイングするものを決めます。
一方外資系ブランドなどでは、コレクションに出向いて自社ブランドのショーを見て、そこから買い付けする商品と数量を決める場合が多くあります。
バイヤーのおもな仕事内容
仕入れ予算の管理
商品の選択
仕入れ数量決定
トレンド・マーケットリサーチ
スタッフへの商品説明
セレクトショップと外資系ブランドのバイヤー
バイヤーは会社やブランドによって、形態がさまざまです。
先ほど出た、セレクトショップのバイヤーと外資系ブランドのバイヤーの違いを例にとってみてみましょう。
セレクトショップのバイヤーの場合:
ファッションを仕事にしたい人はセレクトショップのバイヤーは一度はあこがれる職業ではないでしょうか。
セレクトショップのバイヤーは、日本国内だけでなく、パリやミラノ、はてはブラジル等世界各地の展示会、メーカーなどを巡っては、魅力的で売れる商品を買い付けます。
日本には無いこれから流行りそうな商品を買い付けるバイイングは、責任の大きいストレスもある職業ですが、同時にとても楽しい仕事です。
店舗の客層やイメージに合わせて、仕入れの予算内で効率的に売れる商品を買い付けなければならないので、もちろんセンスだけでなく、売上げの分析やコストの計算の力も重要です。
一番重要なのは、常にファッションのトレンドのみならず、新しい事、モノを日々の生活の中で探して回る探究心ではないでしょうか。
良いバイヤーは常にアグレッシブに情報を取り入れています。
受け身では売れる商品を買い付けする事はできません。情報を自らゲットし、さらに商品を見極める目を養う日々の努力が必要です。
外資系ブランドのバイヤーの場合:
外資系ブランドは基本的には自社のブランドの商品を、シーズンごとのコレクションから日本のマーケットに合わせて買い付けします。
MDがバイヤー兼任である場合が多く、バイイングだけすることはあまりないでしょう。
有名ラグジュアリーブランドになると年に6回もコレクションが発表されるので、その度に買い付けをします。
パリコレやNYコレクションなど、自社のブランドのコレクションに出向き、ショーやプレビューと言われる内覧会を見て、買い付ける商品の種類や数量、どの店舗に置くかなどを数日のうちに決めなければなりません。一度に見る数も多く、バイイングの出張はとてもハードになる事が多いです。
バイヤーになるには?
バイヤーに特別な資格はありません。
販売員からスタートしてお客様の生の声を聞き、ブランドに合った商品を体感してからバイヤーになる場合もあります。
一方アパレルのMDなどの企画からバイヤーになる事もまれにあります。
いずれにせよ、ファッションをこよなく愛し、的確な商品を冷静に選定できる目が必要となります。