転職を考えている方の中には、これまでとは異なる業界や職種へ移ろうとしている方もいるでしょう。異業種への転職には勇気がいるものですよね。転職で武器となるのはこれまでの経験やスキルですが、異業種ともなるとそれらが通用しないのではと不安に思う方もいるかもしれません。しかし、中には異業種からの転職を積極的に受け入れている業種もあるため、異なる業種・職種の経験が活きることもあります。
そんな異業種での転職にまつわる疑問を解決し、前職の経験を活かす方法をご紹介します。
業界が変わる転職はどれだけ受け入れられる?
一般的に、異業種からの転職は、業種によって受け入れ度合いが変わってきます。例えば、経験に寄らず若い人材を求めていたり、業種が変わっても業務内容がそれほど変わらない職種を募集することが多い業界があります。その代表的な業界がメーカーやIT・インターネット関連企業で、比較的異業種からの転職者でも柔軟に受け入れる傾向があります。
また、むしろ異業種のノウハウを獲得したいという精力的な企業もあるため、積極的に採用するケースも存在するのです。一概に異業種からの転職がNGというわけではありません。
しかし、異業種かつ異職種の転職の場合、まったくの未経験になるため、内定をもらうのが簡単というわけではないのが事実です。その理由は、転職はこれまでの実績をどうアピールするかによって成否が決まってくるからです。とはいえ、ゼロからのスタートの場合、いちから社内で教育できるため「かえって使いやすい」と判断される場合も。完全にいばらの道というわけではなさそうです。
異業種でも職種が同じなら採用されやすい?
異業種からの転職でも、職種が同じなら転職しやすいのでしょうか? 確かに、職種が同じであれば、前職で培った実績とスキルを存分にアピールすることができますし、信頼されやすいという点もあります。採用後も、比較的楽に仕事をスタートできるでしょう。
もちろん、採用面接の際は、なぜ異業種をあえて選んだのかの理由を明確にする必要はあります。例えば、「前職で培ったスキルをもっと広い世界で活用したいと思った」「得意先の人がこの業種で、業界話を聞いているうちに興味を持った」などポジティブでわかりやすいものが良いでしょう。
アパレルの異業種転職の難易度は?
アパレル業界への異業種からの転職は、どの職種を目指すかによって大きく難易度が変わってきます。販売員スタートであれば、比較的ハードルが低いと考えて良いでしょう。それは、「異業種・同職種」「異業種・異職種」からの転職、ともに変わりません。販売員で求められるのは、経験よりもやる気やサービス精神、ホスピタリティ、コミュニケーション力です。よって、アパレル販売員の求人広告では「未経験OK」の条件が付与されていることが多くなっています。
一方、同じアパレル業界といっても、MD(マーチャンタイザー)やバイヤー、商品管理などの職種は、経験やスキル、専門的知識などが必要になります。こういった職種を希望する場合、アパレル業界未経験での転職は困難な場面が生じる可能性があります。ただし、商品管理や在庫管理などであれば、異業種でも同職種の経験があれば考慮されます。より上層部、もしくはよりコアな職種を目指していく場合には、まずはアパレル業界で何らかの経験を積むことがその後のキャリアにも良い影響を及ぼすかもしれません。
決してハードルは高くない
異業種からの転職について、「ハードルが高い」というネガティブなイメージを抱いていた方は、一概にそうとは言い切れないことに安心したかもしれません。大事なのはこれまでの実績をいかにうまくアピールできるかです。そのためには、異業種への憧れだけでなく、説得力のある志望理由を用意し、面接時などにきちんと伝えられるようにしておきましょう。
また、アパレル業界への異業種からの転職を志している方は、まずは販売員から始め、段階を踏みながら希望の職種を目指すことをおすすめします。その過程においては、業界のあらゆる側面を見ることができるでしょう。少し時間を要するかもしれませんが、夢へのステップと考えて取り組んでみてはいかがでしょうか。