転職活動で迷うのが、会社を辞めるタイミングですよね。転職の意思が固まった段階で言うべきか、転職活動をスタートさせる段階で言うべきか、それとも、転職先から内定をもらってから言うべきか…。
ここでは、転職活動の際、会社を辞めるタイミングについてご紹介します。
1.ベストなタイミングは「転職先が決まってから」
会社を辞めるタイミングは、基本的にその会社の就業規則にのっとる必要があります。例えば、就業規則などに「退職の場合は、退職予定日の2か月前までに意思表示をする」などの規定がある場合があります。衝動的に「来週辞めます」などの申し出は避けて、余裕を持って伝えるようにしたいものです。
ただし、転職先がまだ決まっていないのに転職の意を伝えると、万が一良い転職先が見つからなかった場合に、今の会社に残ることができなくなってしまいます。そのリスクを考えれば、転職の意を今の会社に伝えるのは、転職先が決まり、その会社で働くことを決断してからがいいでしょう。
また、一度退職を口にしたら、できるだけ速やかに退職するのがベスト。居心地が悪いだけでなく、社内のモチベーションを下げてしまうこともあるからです。
「転職するから」と自分のことだけを考えるのではなく、会社のことを考えて行動しましょう。
2.年末を選んで退職すると便宜的に良い
ベストな転職時期を考える場合、年末を考慮にいれてはいかがでしょうか。なぜなら、年末調整にかかわってくるからです。通常、毎月給与から天引きされている所得税は、12月の収入額が決定した後に年末調整が行われ、会社が確定申告を行ってくれます。
しかし、この12月を待たずに会社を辞めてしまうと、自分で確定申告を行う必要があるため、少々手間がかかってしまいます。
また、12月はボーナスが支給されることが多い時期なので、ボーナスをもらってから辞めることも考えに入れたいですね。
3.辞めるときにも注意を
辞めるとはいえ、お世話になった企業です。できるだけ円満退社を心がけたいものです。忙しくなる時期に辞めると会社に多大なる迷惑をかけてしまうことも。どの時期を選べば迷惑をかけずに辞めることができるかを考慮することも大事です。
会社に退職を知らせる時は、伝えるタイミングはもちろんのこと、退職時期についても会社にとって迷惑にならないタイミングを考えて伝えましょう。会社の繁忙期に当たる時期などは避けるべきです。
また、退職時によくトラブルになりがちなのが、仕事の引き継ぎに関すること。最悪なのは、退職までの時間が短く、仕事を引き継ぎ切れずに辞めてしまうケースです。これでは会社の仕事に支障が出るだけでなく、残された社員に大きな負担をかけてしまいます。中途半端に引き継がないためにも、十分配慮して退職時期を選ぶことが大切です。
特に複雑な仕事の場合、引き継ぎが1か月ほどかかるという場合もあるでしょう。その場合は、ゆとりを持った退職時期を設定するようにしましょう。一般的には、およそ1か月~3か月前に退職を申し出ることが多いようです。
また、仕事だけでなく、会社の手続きの都合まで考えるのも大切です。例えば、会社の締め日に合わせて辞めるなどして、社内手続きを行ってもらう際に、できるだけ面倒が発生しないようにしましょう。
4.まとめ
転職の際につきまとう「退職」の悩み。まずは自分のリスクを回避するために、転職先が決まってからがベストといえるでしょう。また、確定申告などの手間のことも同時に考慮に入れるといいですね。
そして同時に重要なのが、会社の都合も考慮すること。できるだけ迷惑をかけないようにすることで、自分が円満退社できるかどうかが決まります。
ただし、辞めるということは、いくらがんばっても多少なりとも迷惑はかかるものです。この点をわきまえ、謙虚な姿勢で退職を申し出て、出来る限り円満に転職できるといいですね。