盛和塾特別講演会として、「企業に求められる社会的存在意義の確立」をテーマに元東京証券取引所常務取締役で早稲田大学大学院客員教授の長友英資先生からお話を聞くことが出来ました。
上場審査の最終ジャッジをする立場にあった人なので、現役時代は上場企業の経営者から非常に恐れられていたらしいです。
印象に残ったのは「ガバナンスや内部統制を義務感でやるくらいなら、企業経営なんかやめてしまいなさい」というお言葉です。
それはお客様や、お取引先、従業員を幸せにする為に経営者が自主的に能動的にやることなんですね。
「会社は誰のものか?」という議論よりも「会社は何の為、誰の為に存在するのか?」が重要という点も、心に響きました。
そう、やっぱり会社の存在意義(レゾンデートル)とはプリミティブに世の為、人の為に貢献していく事なんだなと再認識しました。
ファインズ東京の社会的存在意義は、人々の心を豊かにするファッション業界の発展を人材面からサポートしていく事にあります。
私が物心がついた頃には既に家が貧乏で、中学生になっても、まだアルバイトってまともにさせてくれる所が無いですから、お洒落に興味が湧きだしてくる時期なんですけど、生活必需品すら満足に買えない状況で、親に食べ物と学校で必要な物以外を買ってもらうという環境では無く、我慢してたんです。
それを6歳上の姉が見かねて、アルバイトの給料日に近所のジーンズショップでフライトジャケットを買ってくれたんです。
凄く嬉しかったし、心が豊かになりましたね。
その後も相も変わらず日々の生活は満足いくものでは無かったですが、その服を着ていると何か豊かな気分になっていましたね。
おかげで明るい生活が送れてたと思います。
ファッションの良さってそういうところなのかなと私は考えます。
ファッションを楽しもうとする事が、そしてファッション業界が発展していく事が、人の心に起因する色んな社会問題の解決の一助になるのではと真剣に考えています。
長友英資先生